月曜日, 9月 13, 2004

蟻食い

キヨハラは散歩中、鳩を見つけると、それまでぐいぐいリード越しに私を引っ張っていたのを止め、スチャッと静止する。それは獲物を狙うときのセットアップ動作のようでもある。またその背中を見ると、私には「奥さん、あっしを行かしてくだせえ。やりますよ。リード放してくださいよ。ほら。」と訴えているように思える。鳩は猫と違ってキヨハラに反撃を試みることはない。キヨハラに鳩を捕らえるだけの敏捷性も知恵もないのはわかっている。で、とりあえずキヨハラは全力で走ってストレス解消、運動不足解消ができる。ので、ついついリードを放してしまう。

しかし最近はそれがリードを放してもらうためのポーズのように思えることが多い。
形ばかり1回鳩を追いかける。鳩たちはばっと空に飛び上がりひとまず退避。でもすぐに地面に戻ってくる。キヨハラ、以前はそれを追いかけ、また戻ってくれば追いかけと、鳩が地面にいなくなるまで追いかけていた。それが最近は地面に戻ってきた鳩を追いかけず、あさっての方向に走っていってしまったりするのだ。あさっての方向には、決まって私がそれと知っていたら決して放さない何かがいる/ある。それはたいてい猫か、猫餌。

今朝は後者、猫餌だった。
鳩を一回追いかけ、その後、地面に戻ってきた鳩には目もくれず、ンコして私にンコを拾わせている隙に、いつもの場所で猫餌チェック、あったので「うっひょ~、ついてるぜ。いただき!」という、顛末。

野良猫も食い残すような猫餌、食べるな。蟻と競って食べるな。っていうか、おまえ、蟻食い?ヒゲに蟻がついてるぞ。

肝心の猫たちはというと、餌やりおじさんに餌を与えられているらしく、向うのベンチに座っているおじさんに侍り、囲んでいた。平和そうで和やかな光景。「口に入るものは何でも食べたい」vs「変なもの食べるな」の攻防戦を繰り広げる私とキヨハラとは対照的。